高齢者におすすめの運動

 健康寿命を伸ばすためには、日常的な運動が推奨されています。高齢になると運動量が減り、なかでも運動の習慣がない人は要介護度の進行が目立つといわれているからです。高齢者も取り組みやすい運動には、ウォーキングやゲートボール、水泳などが挙げられます。特にウォーキングは散歩がてら手軽にできる有酸素運動であり、特別なアイテムがなくても日常的に取り入れやすいのがポイントです。ウォーキングは脂肪燃焼に効果があり、足の筋力や体力向上にも役立ちます。また、程よい汗をかくことでリフレッシュ効果も期待でき、精神面にも良いとされています。

 ゲートボールをおすすめする理由は、集中力を伴うことも挙げられます。30分という競技時間も高齢者に適しており、5対5の団体戦でプレーするためコミュニケーションを図る機会にもなっているのです。頭脳プレーのゲームでもあり、考える力を維持できるのもおすすめできる理由です。また、ゲーム内で歩く行動を取ることも多く、適度な運動効果が得られるメリットもあります。

 高齢者の水泳は、近隣のジムや市民プールなどで手軽に始められる運動です。水泳といってもクロールやバタフライなど本格的に泳ぐのではなく、水中ウォーキングや水中ジャンブといった動きが推奨されます。水中では体に水の抵抗力がかかり、バランス感覚を鍛えることができます。左右の横方向や前後、少ししゃがんだ状態で歩いたりと、様々な動きをしながらバランス感覚を鍛え、高齢者の事故で多く見られる転倒を予防できるようになるのです。