食事や口腔ケアにも目を向けよう

 運動をすることは、高齢者がいつまでも健康的な生活を送るために欠かせないことです。ただし、運動のみに焦点を当てて他のことをおざなりにしていては、良い効果を期待できなくなります。高齢になると、口腔内のトラブルも起こりがちです。唾液の分泌が少なくなって口内の感想や味覚障害が現れたり、歯肉炎になったり、様々なトラブルが生じます。口は食事をとるために大切な役割を果たすため、口腔ケアは日頃から意識を向けたいポイントの一つです。

 口腔内のトラブルが生じると食事の際に噛んだり飲み込んだりすることが億劫になったり、食欲自体がなくなることもあるので注意が必要です。食事の際に不具合を生じたり食欲が減退したりというトラブルが続くと、どんなに運動の習慣がある高齢者でも運動する体力と気力が失われていきます。体力や筋力の維持は運動だけでまかなえるものではなく、食事をしっかりとることも大きく関係しています。そしてその食事をとるために大切なのが口腔ケアというように、様々な条件が大切になるのです。

 口腔ケアは定期的に歯医者に通ってトラブルがないかを確認し、虫歯や歯周病などのトラブルがあれば早期に治療することで口腔内の健康を維持しやすくなります。口周りの筋力が衰えると、咀嚼や嚥下障がいにつながることがあるため、舌や口周りの筋力を鍛えることも効果的です。食事では甘いものの食べ過ぎや偏った食事を防ぎ、栄養バランスに気をつけることが欠かせません。食事後には歯磨きを欠かさず、口腔内を清潔に保つ必要があります。